基礎から学ぶ遺言相続講座(相続38)

おひとり様の老後対策とは、何でしょうか?

 おひとり様の老後対策・終活対策としては、次のようなことが考えられます。

1 老後破産しないための生活費の確保

 老齢国民年金は、月額約7万円しかありません。老齢厚生年金でも、月額約22万円程度です。

 場合によっては、老後資金を確保する方法として、自宅について、持ち家を担保にして居住しながら融資を受けて死後に売却・返済を行う「リバースモーゲージ」や、持ち家を売った後に賃貸で住み続ける「リースバック」を利用する方法もあります。ただし、トラブルもよくあるようですので、選択する際はよく検討してください。

2 見守り契約

 おひとり様は、突然病気で倒れたり、骨折して動けなくなったり、いざというときのために連絡して駆けつけてもらえる体制を作っておくことが大切です。これには、親族や友人に定期的に訪問に来てもらうとか万一の場合の連絡先に指定しておくことなどがあります。このほかに、郵便局やセコムといったところとの間に見守り契約を結ぶ方法があります。

3 財産管理委任契約及び任意後見契約

 おひとり様は、突然骨折して動けなくなったり、認知症に罹ってしまったときのために、健康で元気なうちに信頼できる方と「財産管理委任契約」を結んでおくと、銀行でお金を下ろしてきてもらったり、役所での手続を代わりにやってもらったり、あるいは、病院代や介護費用、税金や公共料金の支払などをやってもらうことができます。足腰が弱って自分では外出できないような場合に、預金の引出等で苦労することはなくなり、安心して暮らすことができます。

 さらに、認知症がかなり進行して判断能力がないと判断される場合に備えて、信頼できる人との間で「任意後見契約」を結んでおくと、介護施設との間の入所契約もできて、より安心かといえます。

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