基礎から学ぶ遺言相続講座(遺言13)
付言事項とは?
付言事項とは、これまでの家族に対する感謝の気持ちや、兄弟姉妹には仲良くしてほしいといった思い、あるいは、遺産分けの理由、葬式の方法、死後の検体などについて遺言者の希望を記載するものになります。相続人に対するメッセージといってもよいかもしれません。
このような付言事項は、法律に定める遺言事項以外の内容であり、法的効力はありませんが、相続人に相続させる遺産内容が不平等(差をつける)である場合には、その財産分けをした理由を記載することにより遺言者の思いを相続人に伝えることで、相続人間のトラブル防止に役立つという効果もあるかもしれません。
親子の仲が悪いとか、兄弟仲が悪いといったことで、遺産分割を巡って争いとなる可能性が高い場合には、差をつけられた相続人に納得してもらうためにそのような遺産分けをした理由を付言事項として記載することがあるかもしれません。ただし、そのような付言事項を書いたことで、かえって逆効果になることもあるかもしれませんので、付言事項を記載するかどうか、記載するとしてどのよう内容とするかは十分に注意してください。